Sakana AI、代替パラダイムを探る社内集団FIGを発表

Sakana AIは、主流とは異なる知能のパラダイムを探究する社内の集団「Frontier Intelligence Group(FIG)」の存在を発表しました。Sakana AIは東京に拠点を置くAI研究開発企業で、自然界の集団的な知能に着想を得た研究や、AIによる科学研究・自己改善、複数モデルの組み合わせを扱っています。

FIGとは何をする組織か

FIGは社内で成長してきた集団で、Sakana AIによれば、定期的なミーティングで主流に挑戦するアイデアを議論し、異なる背景を持つ外部研究者を招いて知能についての別の見方を提案してもらい、長期的で思索的なアイデアに取り組む時間と自由を与える環境を推進しています。

FIGは「知能はまだ解決されていない」という立場から出発し、代替パラダイムを能動的に探索すべきだとしています。Sakana AIは、たとえ現行パラダイムがスケールによってAGIに到達できるとしても、人間の脳並みのデータ効率およびエネルギー効率で学習できるシステムを求めると述べています。今日の技術の欠点を、後から工学的に取り除ける細部ではなく、正面から取り組むべき研究の方向として扱う姿勢を示しています。

現行AIの課題認識

Sakana AIは、現在のAIシステムがほぼあらゆる話題について執筆・会話し、音楽を作曲し、動画を生成し、アプリケーション全体をプログラムし、長年の数学の問題への知見を提供し始めているとした上で、未解決の根本的な問題を挙げています。具体的には、誤った情報を自信を持って幻覚すること、真に新規な状況では大きく失敗すること、実行に相当な量のエネルギーを必要とすることです。

対比として挙げられているのは生物学的知能です。生物学的知能は継続的に学習し、頑健に一般化するために必要とするデータが遥かに少なく、自己主導的でオープンエンドな好奇心による探索さえ行えるとしています。現行のAIが「人工ニューロン」の上に構築されているとしても、人工ニューラルネットワークの構造や更新の仕方は、現在の脳の理解からは遠いという指摘です。Sakana AIは、脳をシリコン上で再現する必要があるとは考えていないとしつつ、これらのギャップが一般知能について何か重要なことを告げている可能性があるとしています。

Transformerの共同発明者による問題提起

Sakana AIのCTOであり、Transformerの発明者の一人であるLlion Jonesは、Transformer vs Post-Transformerの討論で、Transformerアーキテクチャをさらに多くのデータと計算でスケールする現行パラダイムがAGIまで到達するのに「all you need」なのかを問いかけました。Sakana AIは「まだやることがある」との立場です。

Llion Jonesは2025年のTED Talkで、現行パラダイムの強さが、そのパラダイム自体を生み出した種類の研究の自由を抑え込んでいると論じています。Sakana AIは、こうした長期的で思索的な研究のための環境を意図的に作り、守る必要があるとし、人工ニューラルネットワークの多くの基礎的進展が生まれ、知能への代替経路を今なお探究する研究者がいる日本において、次の大きな飛躍を明示的に探しに行くとしています。

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