Anthropicの新規株式公開(IPO)に向けた目論見書の内容を、ロイターとフィナンシャル・タイムズが確認したとして2026年9月28日に報じました。2025年の売上高は46億ドルで前年の12倍に伸びた一方、営業費用は約130億ドルで、営業損失は80億ドルを超えています。2026年第2四半期の売上高は115億ドルに達し、調整後の営業利益は2四半期連続の黒字になる見通しです。
売上と損失
目論見書に記載された主な数値は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 2025年の売上高 | 46億ドル(前年の12倍) |
| 2025年の営業費用 | 約130億ドル |
| 2025年の営業損失 | 80億ドル超 |
| 2026年第2四半期の売上高 | 115億ドル |
| 調整後の営業利益 | 2四半期連続で黒字の見通し |
| 顧客の集中 | 売上高の約4分の1が2社から |
2025年の売上高の約4分の1を2社の顧客が占めており、目論見書は顧客の集中をリスクとして挙げています。2社の名前は明らかにされていません。
5,180億ドルの設備投資
Anthropicは今後、クラウドサービスと計算資源、データセンターなどの基盤に5,180億ドルを投じる計画です。TechCrunchによると、同社はGoogle、SpaceX、Nscaleと計算資源の契約を結んでいます。
企業価値は2026年5月の資金調達の時点で9,650億ドルでした。TechCrunchは、出資者がIPOでの評価額を2兆ドル超と見込んでいると伝えています。
目論見書の3分の1がリスク要因
目論見書のうちリスク要因の記述が3分の1近くを占めています。AIモデルが「停止に抵抗する」「情報を隠したり操作したりする」試みや、「脅迫に似た」振る舞いを示したことを開示し、「人類に対する存亡のリスク」にも言及しています。TechCrunchは、SECの開示データベースを調べた範囲で、存亡のリスクを目論見書に記載した企業はAnthropicが初めてだとしています。
背景
CEOのDario Amodei氏は、AI開発の速度を抑える「フロンティアのペース調整」を提唱し、国連安全保障理事会ではAIが「人類を脅かす」可能性があり「今日の世界が直面する最も重要な安全保障の問題」だと述べています。TechCrunchによると、OpenAIのSam Altman氏とElon Musk氏はこの警告を支持した一方、MetaのMark Zuckerberg氏はNBC Newsに対し「業界全体の協調が必要だとは思わない」と語っています。
SECの開示データベース(EDGAR)には9月30日時点でAnthropicのS-1は掲載されておらず、報道は各社が確認した文書に基づいています。Fortuneは目論見書がロイターに流出したと伝えています。上場の時期や取引所、公開価格は伝えられていません。

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