NVIDIAは、San Jose McEnery Convention Centerで開催されたOpen Compute Project(OCP)Global Summitで、Vera Rubin向けのラックおよびコンピュートトレイ設計をオープンなNVIDIA MGXアーキテクチャを通じてOCPに提供しました。更新版のMGX 1.2は最大250kWのラック展開と5,000Aの液冷バスバーに対応します。
MGX 1.2とVera CPUラック
NVIDIAはOCPのOpen DC Initiativeを通じて、第3世代MGX AIデータセンターリファレンス設計に貢献しました。Vera Rubin AIファクトリー向けのMGX 1.2は、ラックスケールのブラインドメイト液冷、相互運用可能なラックスケール相互接続、ファンレスの液冷コンピュートトレイ、構成可能なI/Oベイ、標準化された電力・冷却インターフェースを備え、19インチ機器のネイティブサポートと高密度ラック設計も加えています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ラック展開の最大電力 | 250kW |
| 液冷バスバー容量 | 5,000A |
| 対象 | NVIDIA Vera Rubin AIファクトリー |
| 液冷技術 | MQD、MQDB |
Vera Rubin NVL72が大規模な学習・推論を担うのに対し、Vera CPUラックはツール呼び出し、オーケストレーション、サンドボックス実行といったエージェント型AIの処理を支える設計です。Vera CPUラックも第3世代MGXラックアーキテクチャ上に構築されています。
DSX AI Factoryのオープンソース部品
NVIDIAはDSX OSに、DGX Cloudの運用経験から開発した次のオープンソースコンポーネントを追加しました。クラウドプロバイダーやソフトウェアパートナーは、これらをマルチテナント基盤へ統合できます。開発者はDSX AI Factory Githubページで、新規・既存のコンポーネントを確認し、コントリビュートできます。
| コンポーネント | 役割 |
|---|---|
| NVIDIA Config Manager | スイッチ設定を大規模に自動化 |
| NVIDIA Cluster Readiness Engine | 実ワークロードのシミュレーションでGPUクラスタをストレステスト |
| NVIDIA Rack Management Service | ラックを単位としたハードウェア抽象化とファームウェア管理 |
| Cluster API Provider for NVIDIA Infrastructure Controller | ベアメタル展開とテナント登録を数日から数時間へ短縮 |
施設・電力のオープン仕様と800 VDC
NVIDIAはAMD、Google、Metaとともに、電力、冷却、物理配置を含むAIファクトリー施設設計の青写真「Open Data Center Specification v0.7」を公開しました。Google、Meta、Microsoft、NVIDIAが公開した「OCP Grid Resilience Specification」は、電力網障害時に接続を維持し、自動で応答し、2秒未満でほぼ全負荷へ復旧する動作を定めています。
Visionbayは、NVIDIAの800 VDCリファレンスアーキテクチャとVertivの電力・熱技術を組み合わせたAIファクトリー基盤K-1を発表しました。K-1はクラスタ単位の電力センターでAC-DC変換を集約し、800 VDCを効果の大きい箇所から段階的に導入する設計です。
Spectrum-6とMultiplane、その他の発表
MetaはNVIDIA Spectrum-6 102.4Tb/s Ethernetスイッチを採用します。Spectrum-6はSpectrum-4の2倍のスイッチング容量とレーン帯域幅を持ち、200G/レーンのロスレスEthernet AIファブリックを提供します。MetaのSpectrum-6ベーススイッチN-IceCubeは、液冷ラックIcePackに収まり、FBOSSで動作します。
Spectrum-X MultiplaneはSpectrum-6スイッチとConnectX-9 SuperNICsで構成し、GPUトラフィックをハードウェアで最大8つの独立ネットワークプレーンへ分散します。コンポーネント障害時には残りのプレーンへトラフィックを移し、100,000超のGPU規模のAIファクトリーを少ないスイッチ階層で構築できるとしています。
このほかNVIDIAとCiscoは400Gb/sベースのネットワークファブリック向けモジュール規格USFPを、NVIDIAとGoogleは将来のConnectX-10 SuperNICsとBlueField DPUでのFalcon Transportサポートを発表しました。NVIDIAは、AIファクトリーがメガワット級からギガワット級へ拡大する中で、オープン標準による共通基盤が必要だと説明しています。

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