Mistralは、50以上の言語の音声認識に対応する音声モデル群「Voxtral 3」と、音声認識・推論・ツール呼び出し・音声合成を1本のリアルタイムストリーミングパイプラインにまとめる音声エージェントSDKを発表しました。MistralはAIモデルから開発者向けツール、計算基盤までを提供し、モデルの公開と利用者による制御を重視する企業です。
何が新しいか
Voxtral 3は、文字起こし、話者識別(diarization)、キーフレーズによる認識補正(context biasing)、発話終了検出、感情・速度・強調を調整する音声合成、ツール連携を一つの音声エージェント体験にまとめた製品群です。Mistralはコンタクトセンター、サービスデスク、仮想アシスタント、ハンズフリーコパイロット向けと位置づけています。エージェントは電話やウェブ上の会話中に、情報取得、業務システム操作、複数ステップのタスク実行を行えます。
Mistralは、Voxtral Small Transcribe 3が多言語文字起こしと話者識別でWhisper、Scribe v2、Gemini 3.5 Transcribeを上回ると説明しています。対応言語は24のEU公用語と、低リソースのアジア・インド系言語を含みます。
モデルと数値
| モデル | 項目 | 値 |
|---|---|---|
| Voxtral Transcribe 3 | 対応言語 | 50以上 |
| Voxtral Mini Transcribe 3 | パラメータ数 | 4B |
| Voxtral Mini Transcribe 3 | 価格 | $0.0035/分 |
| Voxtral Realtime Transcribe 3 | レイテンシー | 500ms未満 |
| Voxtral Realtime Transcribe 3 | 対応言語 | 35以上 |
| Voxtral Mini TTS 3.0 | 対応言語/方言 | 35以上/50以上 |
| Voxtral Speech 3 | 価格 | $13/100万文字 |
| Pro Voice | 必要な音声 | 30分 |
リアルタイム版も話者識別とcontext biasingに対応します。発話終了予測は音響情報と意味情報の両方を使い、ユーザーの発話途中での誤った打ち切りを抑えます。
TTSのVoxtral Mini TTS 3.0はバッチとリアルタイムの両方で提供され、プロンプト指示でemotion、pacing、emphasisを指定できます。音素ヒントによる発音制御、語彙ライブラリ、文脈に基づくTTSも備えます。MistralはVoxtral Speech 3の価格がOpenAI TTS-1、Deepgram、ElevenLabs Flash、Gemini Flashの同等モデルより低いとしています。Pro Voiceは30分の音声から話者の特徴、感情の幅、話し方を言語をまたいで再現します。
提供形態と使い方
- MistralのEUホストAPIを使うか、自社インフラにVoxtral 3をセルフデプロイします。
- 組織は音声の処理場所、データの扱い、会話を保持するかどうかを管理できます。
- Transcribe 3はキーフレーズや自由形式テキストを与えるcontext biasingにより、ファインチューニングなしで専門用語の再現率を上げられます。
- 音声エージェントSDKで、認識・推論・ツール呼び出し・合成をストリーミングで統合します。

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