IBM Researchは2026年9月9日、時系列基盤モデル「Granite Time Series PatchTST-FM-r2」をHugging Faceで公開しました。約385Mパラメータでコンテキスト長は最大8,192、Apache-2.0とOpenMDW-1.0のデュアルライセンスで、利用者はどちらかを選択できます。Hugging Faceは、モデルの重みやデータセット、Spacesを共有する機械学習の共同開発基盤Hugging Face Hubを提供する企業です。
何が新しいか
PatchTST-FM-r2はGranite TSFMファミリーの最新モデルで、前身のPatchTST-FM-r1からアーキテクチャを更新し、事前学習コーパスを拡大しました。確率的予測と欠損値の補完に対応し、予測長も柔軟に指定できます。バックボーンはマルチヘッド自己注意と時間畳み込みを組み合わせたConformerブロックで構成され、長期・短期の時間構造を捉える設計です。予測ヘッドは99分位点を出力します。
GIFT-Evalでの位置づけ
2026年9月8日時点で、GIFT-Evalリーダーボードのうちゼロショット・再現可能・テストリークなしのモデルに絞った場合、CRPSとMASEの双方で2位、総合でも再現可能なゼロショットモデル中2位とIBM Researchは説明しています。さらに同カテゴリのうち、Apache-2.0またはOpenMDW-1.0といった商用利用に適したライセンスで提供されるモデルとしては最高性能だとしています。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 総パラメータ | 約385M |
| コンテキスト長 | 8,192 |
| 予測ヘッドの分位点数 | 99 |
| GIFT-Eval 総合順位 | #2(再現可能なゼロショットモデル) |
| GIFT-Eval CRPS / MASE | ともに#2(再現可能・ゼロショット・テストリークなし) |
| ライセンス | Apache-2.0 / OpenMDW-1.0(選択可) |
試し方と提供物
Hugging FaceでGranite Time Series PatchTST-FM-r2を開くと利用を始められます。IBM Researchは、モデルの重み、アーキテクチャ、推論パイプライン、そしてベンチマーク結果を再現するためのコードをいずれも公開しており、Pythonを数行書くだけでモデルを試せると説明しています。需要、価格、エネルギー負荷、交通、テレメトリといった時系列に対して、追加学習なしのゼロショット予測に使える汎用モデルという位置づけです。本番のストリーミング用途では、Granite Time SeriesファミリーのモデルをConfluent製品と組み合わせて利用できることも紹介されています。

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