LocalAIは4.12.0をリリースし、Web UIの刷新、ストリーミング音声応答、ネイティブな意思決定ルーティング、モデルメモリとプロンプト状態の制御を追加しました。v4.11.0比でマージされたプルリクエストは211件、モデルギャラリーのトップレベル項目は1,660から1,896へ236件増えています。
何が新しいか
- Web UI: 共通ナビゲーションとコンポーザーでモデル、チャット、Studio、運用機能を整理しました。ライト/ダークテーマ、モデル詳細・バリアント・配置・ディスク使用量の表示、ノード単位のバックエンド削除に対応します。既存URLは引き続き使えます。
- ストリーミング音声: Qwen TTSがTTSLive RPC経由で段階的なテキスト入力を受け付け、LLMの応答完了前に音声生成を始められます。ギャラリーに
qwen3-streaming-assistant、vits-streaming-assistant、piper-streaming-assistantを追加しました(パイプライン設定のみで、LLM・文字起こし・VAD・TTSモデルは別途インストールが必要)。 - Parakeetバンドル: ASR、VAD、話者分離、音検出、話者エンコーダーを1つのバンドルで扱えます。
include_soundsで話者分離結果に時刻付きの音イベントを含められます。 - 意思決定ルーティング: 意思決定モデルがルーター向けにリクエストを直接分類します。
POST /v1/decisionsは既存のSystemOneパイプラインを述語・選択・スコアに対応させるもので、/v1/systemoneも残ります。 - 画像アップスケーリング:
POST /v1/images/upscaleを追加しました。Studioは出力を子画像として記録します。ネイティブESRGANモードはdiffusionコンテキストを読み込まずにタイリングできます。 - 推論制御:
moe_cache_mibによるMoEエキスパートキャッシュ、lazy_modeによる遅延テンソル読み込み、スロットのプロンプトキャッシュ保存・復元(オプトイン)を追加しました。 - その他: GEM-XによるRGBフレームからのポーズ生成(SOMA-77またはSMPL-24、CPUまたはVulkan、APIのみ)、Qdrantによる永続ベクトルストア(
/stores/*、TLS対応)、ResponsesのPIIフィルタリング、リモートMCPサーバー向けOAuth2クライアント認証、YuE2による音楽生成、/api/conversationsによるチャット履歴のアカウント同期が加わりました。
リリースの規模
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| マージPR | 211 |
| コミット | 307(直接コミット96) |
| 変更ファイル | 1,416(+186,826 / -67,020) |
| 機能PR | 32 |
| ユーザー向け修正PR | 38 |
| モデルギャラリーPR | 29 |
| 依存関係PR | 90 |
| ギャラリー項目 | 1,660 → 1,896(+236) |
使い方と条件
ネイティブのストリーミング音声は、LLMとTTSのストリーミングを有効にして次のように設定します。
pipeline:
streaming:
llm: true
tts: true
非ネイティブの音声エンジンで節単位合成を使う場合はpipeline.streaming.clause_chunking: trueを明示します。未設定なら応答全体を一括合成します。
| 機能 | 条件 |
|---|---|
| チャット履歴のアカウント同期 | 認証、WebUI有効化、chat_history権限 |
voice_verify_threshold |
コサイン距離、0〜2、デフォルト0.5 |
| OmniVoiceの音声長 | 上限30秒、生成フレーム単位に量子化され最終WAVの長さは厳密でない |
| 画像アップスケーリング倍率 | モデルのネイティブ倍率と一致が必要、任意倍率補間は非対応 |
/v1/decisions |
質問は最大64件、画像入力は画像対応の意思決定モデルとインラインPNG/JPEGが必要 |
/v1/decisionsで対応しない入力はテキストのみの判定に変換されず失敗します。古いllama.cppイメージはサーバーが最新でもネイティブDecisionsに非対応の場合があり、その際は501を返してバックエンドをアップグレード対象にします。YuE2の重みはCC-BY-NC-4.0で、非商用利用に限られます。
背景
llama.cppはC/C++で実装された言語モデル・視覚言語モデルの推論ソフトウェアで、CPUや各社GPUでの実行と量子化に対応します。LocalAIは今回のリリースを、StudioやTalkなど一部コンポーネントを将来オンデマンドでインストールできるアドオンへ分離するための準備と位置づけています。

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